となりの脅迫者

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あらすじ/作品情報

人間関係は常に大小さまざまな「要求を受け入れるか、受け入れないか」というパワーゲームが行われます。例えば、「誰か窓を開けてくれたらうれしいんだけどなぁ」と言われて窓を開けた場合、相手の要求を受け入れたことになります。この窓のような例は、通常はとくに罪もなく、受け入れたとしても、あるいは受け入れられなかったとしても、どちらにもそれほど大きな苦痛はないはずです。しかし、なかには、相手を脅してでも自分の要求を通そうとする場合もあります。脅しと言っても、「言うことを聞かなければ殴ってやる!」とか、脅しであることが明白なものではありません。夫婦や恋人、上司と部下、友人、親子、兄弟など身近な人物であるからこそ知っている、あなたの弱点を巧妙についた微妙な脅迫です。例えば、「あなたに捨てられたら、死んでしまうかも」「私のことが本当に好きなら、これくらい簡単でしょ?」「これくらいの残業ができないのか?前任者はもっと働いていた」というようなことを言われたことはありませんか?あるいは、気に入らないことがあるとだんまりになる、部屋に閉じこもる、直接要望を言わずに、しつけのようなおしおきをするなどの「行動」で脅迫されたことはありませんか?脅迫者は、あなたの「恐怖心」「義務感」「罪悪感」を刺激することで、自分の要求がさも受け入れられて当然のものであるかのように思い込ませてきます。「自分が我慢すれば、まるくおさまるから」「要求を受け入れないと、悪者になる気がする」と考えて、嫌な要求でも受け入れてしまっている人は「私に要求をのませるには、こうするのがいちばんいい」と脅迫者に教えてしまっているのです。その場はおさまったように見えても、あなたを屈服させる方法を知った脅迫者は、これから同じ手段を使ってますますあなたを苦しめるでしょう。本書では、その状況を打開して、健全な人間関係を築くためにできることを、セラピストである著者が受け持ったクライアントの実例をもとに解説します。嫌な要求を受け入れないための第一歩は、まず「何もしないこと」。要求が出された瞬間、あなたがどう反応するかを決めないことです。「言いなり」はもうやめて、自分の人生を取り戻しましょう。

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