NLPトレーディング
あらすじ/作品情報
トレーダーとして成功を極めるため必要なもの・・・・・・それは「自己管理能力」である。優れたトレード書の充実、パソコンの高機能化、ネット環境の向上によって、個人トレーダーでも独自の売買アイデアを具現化し、検証し、実践することが容易になってきた。ところが、それでも安定した収益を達成できず、悪戦苦闘しているトレーダーは多い。その大きな理由のひとつに挙げられるのが「心の問題」である。実際のところ、心の問題から派生するネガティブ(後ろ向き)な姿勢がトレーダーの成長を阻んでいるケースは多い。例えば、売買技術を学び・応用しようとする「意欲」や、売買アイデアを分析・検証する「努力」が足りない・・・・・・あるいは売買ルール通りに実行する「勇気」や、売買戦略を一貫させる「規律」に欠けている・・・・・・などである。心の奥底に潜む問題を究明し、その抜本的な改善策を講じ、ポジティブ(前向き)な姿勢に転換できなければ、トレードでの長期的成功はおぼつかない。では「抜本的な改善」を図るため、どのような方法があるのだろうか?本書『NLPトレーディング』の著者、エイドリアン・ラリス・トグライ氏は、心理学が心的問題の克服に果たす役割を指摘したうえで、こう主張する。「あらゆる心理学が自分にとって有益なものであった。しかしNLPが、変化をもたらす点で最も速く、最も効果的だった。熟練したNLPの治療師であれば、人々がどう自分たちをプログラムしたか、そしてどこを叩けばよいかが分かる。叩くポイントさえ分かっていれば、それによって起きる劇的な変化はきわめて短時間にもたらされ、しかも効果があるのだ」NLPとは「Neuro-LinguisticProgramming=神経言語プログラミング」の略。氏は、NLPのことを「モデル化の科学」と説明している。まず、トップトレーダーに共通する行動・戦略・考え方をモデル化する。そして、心の問題から派生するネガティブな思考経路をポジティブな思考経路に転換させるため、思考プロセスをモデルに置き換えるのである。このことが、自らも同じ成果を上げるのに最も迅速かつ効果的な方法というわけだ。本書は、いまひとつ壁を越えられないでいるトレーダーたちにトグライ氏が教授し、成功をもたらしてきたNLP実践例を集約したものである。本書に登場する氏の顧客に自分自身を重ね合わせる読者もいることだろう。氏が、どのような指摘をし、どのような克服法を紹介したのか、ぜひ参考にしてほしい。本書で提示されたテクニックは自己管理の向上に直接的・間接的に役に立つはずだ。それはトレーダーとしてのビジネスだけでなく、生活一般にもポジティブな影響をもたらすことだろう。