国際相続
あらすじ/作品情報
国際相続は、実は身近な問題である現在、海外投資をされている方や海外で生活されている方、外国籍の方と結婚されている方を除くと、「国際相続なんて、私にはまったく関係ない」と思われている方がほとんどだ思います。でも、本当にそうでしょうか?◎将来、絶対に海外投資をしないと言えますか?◎将来、「海外に住もう」という考えはありませんか?◎将来、伴侶になる人は絶対に日本人だと言い切れますか?海外の金融機関にお金を預けて資産運用を行えば、言うまでもなく、その資産は「国際相続」の対象になります。「余生を海外で過ごそう」と考えて移住してしまえば、将来的に相続が発生したときには、やはり「国際相続」の観点で考えなければいけないことが出てきます。国際結婚は言わずもがな、です。日本の相続だけでも複雑なことなのに、ほかの国が絡んでくるわけですから、相当面倒なことになりそうなことは容易に想像できるでしょう。国際相続が複雑な理由は、以下のように、「どの場面が問題になっているのかを明確に意識できない」ところにあります。・誰が相続人になるかの、法律適用の場面なのか。・相続税をどの国にどれだけ支払うかの、税金の場面なのか。・預金をどうやって引き出すかの、手続きの場面なのか。・あるいは、これらの複数の場面が絡む場面なのか。本書は、現在、思いもよらず国際相続に該当してしまった方のための、そして、これから国際相続に該当してしまうかもしれない方のための、道しるべになるガイドブックです。相続自体は、現実的には、専門家と進めることになりますから、細かい手続きまでフォローしてはいません。したがって、この本を読んだからといってすべての問題が解決することはありませんが、少なくとも、「どの場面において何が問題になるのか」「今、自分が何を準備しておけばよいのか」については、自分の頭で考えられるようになりますし、そうなることを目指しています。国際相続が実際に発生すると戸惑うばかりです。でも、本書の内容を頭に入れておくことによって、「何が問題になるか」の見当をつけることができれば、最初の一歩は自信を持って歩み出せるはずです。