独立・起業の鬼100則

作家名: 土井貴達
出版社: 明日香出版社
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独立・起業の鬼100則
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あらすじ/作品情報

※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。「好きなことで稼ぎたい」「起業したい」働き方が変わりつつある中、そうした展望を持つ人は年代を問わず増え、独立起業の敷居は低くなった。ただ、起業して稼げるか、食っていけるか、続けられるか、はまた別の話。リアルな経営での苦労話をひきつつ、悔いなく、食いっぱぐれることなく稼ぐ鉄則を教える。<以下「はじめに」より>私は天国も地獄も味わっている。京都で西陣織の会社を経営していた父親のもと、小さなころは外車に乗り、家族で食事といえば祇園界隈、小学校から私立の金持ち学校に通い、家にはひっきりなしに贈り物が届くという生活をしていた。~中略~一旦は成功した父親であったが、さすが田舎者。典型的なお人好し。「社長、社長!」と煽てられれば、すぐ調子に乗って騙される。よせばいいのに保証人。気づいたときにはもちろんトンズラ。借金額数億円の生活が始まった。私が小学校4年生のときのことだ。毎年乗り換えていた外車は乗り換えるまでの期間が長くなり、ランクも低めの外車になり、あるとき日本車に替わり、そして家から車がなくなった。電気代節約のため、日の入りとともにほぼ電気を使わない生活。周りの人が晩御飯のおかずを恵んでくれることもあった。家でひとりで留守番をしていたときに鳴ったインターホンに出てみると、令状を持った裁判所の人たち。いわゆる赤紙を張って帰っていった。~中略~私はその後奨学金をもらいながら学生生活を送ったが、こうした経験が今の私に影響を与えていることは否めない。早い話「世の中、金と権力は必要だ」。「お金や権力だけが全てじゃない」という言葉は所詮、負け犬の言い訳でしかない。自分で何とかする術を持たなくてはならない。私は何とかするために、公認会計士になった。公認会計士になれば監査法人という大きな組織で、上場会社相手の、今思えば日本語がきちんと通じる「お行儀のよい世界」を経験し、世の中を動かしている中枢である大企業の仕組みを垣間見ることができると考えた。垣間見た経験から、企業が生き続けていくには、やはり金と権力が必要不可欠だなと痛感した。それゆえ独立開業後は、数でいえば世の中の大多数を占める中小零細企業に金と権力を得る方法や使い方について伝えるべく、(上場会社に加えて)付き合っている。~中略~そんな焦りを抱えている私が、こうした優秀な経営者たちからそうではない経営者たちに至るまでの付き合いで得た、私自身を含む経営者の成功の秘訣、そして失敗の原因は今後起業を目指す人にとって生々しい事例となるだろう。起業に関する本は巷にあふれているが、綺麗事を信じて失敗する人も後を絶たない。私は父の失敗を目の当たりにしていることからも、起業という一歩間違えれば即退場を余儀なくされる世界において、決して綺麗事だけではない現実を理解したうえで、それなりの覚悟をもって起業してもらいたいと思っている。

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