戦後まもない日本で起きた30の怖い事件――占領期・復興期の闇の謎

関連タグ

あらすじ/作品情報

※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。終戦から9年半、日本はまだ暗いトンネルの中にいた1945年(昭和20年)8月15日正午、日本国営放送のラジオから昭和天皇裕仁の声が聞こえてきた。大半の国民は内容を理解できなかったが、連合国から示された日本の無条件降伏を求めるポツダム宣言の受諾を決定する旨を伝えた終戦の宣言だった。この日を境に日本は変わる。焼け跡に人が溢れ、闇市が軒を並べ、並木路子の歌う「リンゴの唄」が街に流れた。国家に滅私奉公する戦時下の重く暗い空気は消え去り、人は自由と活気を取り戻すはずだった。しかし、玉音放送から15日後、米陸軍元帥のダグラス・マッカーサーが厚木飛行場に到着。彼を頂点とするGHQ(連合国軍最高司令部)が設置され、日本はアメリカの占領下に置かれる。本書は終戦から占領期、1952年4月28日発効のサンフランシスコ平和条約による国家独立を経て、その後の高度経済成長の幕開けとなる神武景気が始まる1954年12月までの約9年半に起きた30の怖い事件の詳細を記した1冊である。日本がまた暗いトンネルの中にいたこの時代、巷では現在の常識とはかけ離れた凶暴で陰惨な犯罪が繰り返されていた。■目次●第1章 一家皆殺し・和歌山一家8人殺害事件……「姑いじめ」をした兄嫁への恨みを募らせた凶行・片岡仁左衛門一家殺害事件……住み込みの“作家見習い”が起こした惨劇・長野県市田村一家7人殺害事件……薪割り用の斧で撲殺し玄米4俵を強奪・一勝地村農家6人殺害事件……出稼ぎの朝鮮人3人が帰国する金欲しさにほか●第2章 戦慄・小平事件……食料、就職難に付け込み7人の若い女性を強姦・殺害した“性獣”・寿産院事件……乳児169人を衰弱死させた「貰い子ビジネスの闇」・岡田更生館事件……模範的福祉施設を装った、この世の生き地獄・おせんころがし事件……母子4人を虫けらのごとく崖から投棄●第3章 占領下の深き闇・帝銀事件……警察が旧731部隊関係者への捜査を中止した本当の理由・国鉄三代ミステリー①下山事件……国鉄総裁の死は他殺か自殺か・国鉄三大ミステリー③松川事件……昭和天皇がGHQの犯行として言及ほか●第4章 アプレゲールという名の破滅・光クラブ事件……ヤミ金を起業したインテリ東大生の栄光と転落・金閣寺放火事件……若き修行僧はなぜ国宝に火を放ち自殺を図ったのか?・日大ギャング事件……アメリカかぶれの19歳が発した「オー・ミステーク」・築地「八宝亭」一家殺人事件……真犯人は第一発見者の店の見習いコックほか●第5章 震撼・住友令嬢誘拐事件……良家の子女ばかりを連れ回した男のいびつな欲望・八海事件……老夫婦殺害犯がついた嘘がもたらした冤罪の恐怖・荒川放水路バラバラ殺人事件……小学校女性教師が現職警察官の夫を絞殺ほか■著者 鉄人ノンフィクション編集部

ページTOPへ戻る