社長の想いを引き継ぐ 事業承継の進め方
あらすじ/作品情報
本書の立場は承継させる側(親子でいえば親)。多くの本では財産権の承継ばかりに重きがおかれている。本書に監修として関与する飯島彰仁氏は2年前に同社社長に就任、これまで多くの企業に指導してきたが、2年前に自身が当事者として事業承継を経験した。飯島社長はこの未曾有の転換期を事業承継のチャンスととらえる。自らの経験もふまえて、中小企業社長にむけて、他書ではあまり触れられていない経営権の承継を意識した、後悔しない事業承継の考え方・実務の進め方を解説する。現在、巷で取り上げられる事業承継ノウハウには問題があります。「相続税をいかに安くするか」だけが取りざたされていたり、「M&Aでいかに高く売却するか」という話ばかりになっていたりすることです。本来、事業承継は「将来にわたって会社が安定した成長を続けること」「それによって社員の雇用・生活を守ること」などが目的のはず。会社の永続的な発展を願ってするのが事業承継でしょう。さらに、「引退する社長の第二の人生もハッピーなものであること」も同時に実現しなければいけません。そのために何より必要なのは、「経営権の承継」です。社長の想い、経営理念などを後継者にしっかりと伝え、会社のあり方、仕事についての考え方などを未来永劫、引き継ぐことで、会社の繁栄の礎いしずえとします。もちろん「財産権の承継」も忘れてはいけません。その想いと共に上手に財産を引き継ぐことで、これからの会社の成長を支える仕組みになります。本書は、「経営権」と「財産権」という2つの面から、いかに事業承継を進めていくかについて紹介しています。事業承継は、経営者の最後の大仕事です。後継者を育て、会社に再度、新鮮なエネルギーを吹き込むことです。本書が、長い時間、人生をかけてきた会社の将来を切り開くきっかけになれば幸いです。御社のさらなるご発展をお祈りしております。■目次プロローグ事業承継の課題と、今現場で起きていること●第1部 事業承継のあり方 「経営権」の承継とは理念を引き継ぐこと・第1章 社長という仕事を教えていますか・第2章 先代と後継者の理解を深める・第3章 後継者を育てる・第4章 事業承継のスケジュールを理解する●第2部 事業承継の実務 「財産権」の承継は株式から考える・第1章 事業承継の準備を始めるなら今!・第2章 タイプ別 実務の進め方1【相続対策型 】(現社長年齢・高 親族・内)・第3章 タイプ別 実務の進め方2【価値算定型】 (現社長年齢・高 親族・外)・第4章 タイプ別 実務の進め方3【経営計画型】 (現社長年齢・低 親族・内)・おわりに 社長退任は仕事人生の終わりではない■監修者 飯島彰仁(いいじま・あきひと)■共同監修者 中小企業の事業承継を支援する士業の会■著者 エッサム